電界、電位、電圧とは
静電気を理解するのにもう一つ重要なことがあります。 電界、電位、電圧の基本とそれぞれの関係を知ることです。これらの3者の関係を山にたとえると、電位は標高、電界はその地点の勾配、そして、ある地点と別の地点との高度差が電圧ということになります。
電界
電界とは単位長さ当りの電位変化のことです。電界は電位を微分した値、電界は電気力線密度のことでもあります。2つの電荷Q1とQ2が距離r離れた位置にあるとします。電荷Q2がつくる電荷Q1の位置における電界をE2としますと、電荷Q2により電荷Q1にかかる力FはF=Q1×E2となります。
これをクーロンの方程式を代入すると
となります。
つまり、電界の大きさは電荷の大きさに比例し、距離の2乗に反比例するということです。
電圧
電圧とは2点間の電位(電気的な位置エネルギー)の差のことで電位差です。荷電した物体を1つの点からもう一つの点に移動させる際必要な仕事を、その物体の電荷で除したものです。別のいい方をすれば、単位電荷がある点から別の点に移動する際に得られる仕事といってもいいでしょう。電圧とは電流を流す力のことであり、2点間の電位差は電界の強さを決めます。